『50代からの暮らしを愉しむ家』新築住宅2024年

『50代からの暮らしを愉しむ家』新築住宅2024年

「眺めを無視した家」

退職間近のお客様、ライフスタイルに合わなくなった築27年の家に住み続けるのか?リフォームするのか?ご相談がありました。
お客様のお住まいは団地の角地、そして高台に位置していました。見晴らしの良い北面と東面には殆ど窓は無く、隣地に面した南側リビングに採光の取れる掃出し窓がありました。但し、隣地に面している為、殆どカーテンを閉めている状態。
「何で、見晴らしの良い北側に大きな窓を取らなかったのかな?」と、建てた当時の自分を悔いるような言葉が印象に残っています。

 

「建て替えを決意」

お客様と何度も打ち合わせを重ね、リノベーションで進んでいたお話が新築へと計画変更を決意。
バイクが趣味のご主人様のご要望、これからの生活を考えてコンパクトにまとまった家事動線とお洒落なキッチンを望む奥様、お二人のご要望を合わせると新築へと考えがまとまりました。


 

「吹き抜けとスキップフロアで全体を繋ぐ」

ご主人様のガレージは前面道路に面して配置。南抜きの玄関を入るとトイレ、洗面と風呂を配置し、隣地から見えないような設計に。
北東に面した位置には16畳のLDKを配置。北側にキッチン、キッチンの上の約7.5畳のスペースは吹き抜けを。吹き抜け上には大きな窓を取りました。
東面には掃き出し窓を取り、リビングに気持ちのいい日差しが入るようにしました。
リビングから10段の階段を上がると中二階に、ガレージ上に配置した6畳のWIC、4.5畳の洋室があります。
そこから3段上がって二階の寝室となります。
キッチン上部の吹き抜けからは寝室、洋室が見えるようにオーダーメイドのステンドガラスが入った木製の室内窓を取付ました。










 

「奥様ご要望のコンパクトな家事動線」

始めに奥様からお聞きしたご要望、「キッチンでアイロンをしたり、パソコンも触りたい。キッチンですぐ配膳できて、食器もすぐ洗える。全部の家事をキッチンでしたい。」
60代になっても負担の少ない住まい方を想像されていました。
北面の壁付けキッチンは調理スペース、リビング面にはカウンターを設置しました。
カウンターは調理スペースでもあり、食卓でもあり、ワークスペースでもあります。収納部分には電子レンジや炊飯器、食器類も収納しています。
北海道の楢材を使ったカウンター天板は幅2250㎜×奥行き1000㎜あります。カウンターとダイニングテーブルを兼用する事で16畳のコンパクトなLDKもゆったりした印象になりました。
キッチン横には3畳のパントリーを、冷蔵庫と雑多なものを収納するスペースです。
約31坪のコンパクトな家ですが広がりを感じ、趣味も家事も愉しめる家が完成しました。






敷地面積153.55㎡
建築面積67.67㎡
延床面積103.50㎡

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