「父から引き継いだ築47年の民家」
床面積23坪の昭和50年代に建てられた一戸建て住宅。子育ても終えたお施主様。これから夫婦二人で住む為のリノベーションをご希望でした。
1階は6畳応接間、6畳の和室、6畳の台所、風呂・洗面・トイレが田の字に配列されたコンパクトな家。
昭和感漂う内装を一新して、広いリビングにしたい。設備も全て取り替えたいとのご要望でした。
「予算1000万円」
最大の壁は予算でした。外部工事、内部工事、電気・水道工事、設備、更に家具・家電・カーテンも含めて税込1000万円に抑えたいとの事。50年近く経過した住宅。躯体の劣化や、古い配線からの漏電の心配、外壁の劣化など予算が掛かりそうな部分が山積みでした。
今回大幅に予算を削減できたのは、2階の工事は無し、窓回りの工事は一切無し、断熱工事はほぼ無しにしました。お施主様にヒアリングし、その部分は必要ないと判断しました。
「古さも残して」
3パターンの間取り提案からお施主様が選んだのは一番LDKが広く取れる間取り。応接間と和室部分を一室にし、壁天井を撤去しました。2階の床下地や梁をあえて見せる仕上げにし、天井を高くする事で視覚的な広さを感じられるようにしました。南向きの幅2700㎜のキッチンには食事の出来るカウンターを設置。
ダイニングテーブルは無しに。その分リビングを広くとり、大きなソファを置きました。
「造作にも妥協しない。」
予算の中でも、造作の洗面台、造作ドアも取り入れています。1階は4.5畳の個室もとりました。
LDKと個室は無垢板の床材を選んでいます。
外壁に関しては張り直しで無く耐久性の高い塗料による塗装工事にして予算を削減させました。